CHAPTER01本当に帰化する?

国籍要件の確認

帰化申請に必要な5つ目の要件は、「国籍要件(こくせきようけん)」 です。国籍法第515号によると「国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によってその国籍を失うべきこと」と規定されています。

 

これはつまり、「日本へ帰化する代わりに、元の国籍を失う」ということを指します。日本では原則として「重国籍()」が認められていないため、帰化した人は元の国籍を失うことになるのです。

重国籍

※重国籍(じゅうこくせき)とは2つ以上の国籍を所持していることで、「二重国籍(にじゅうこくせき)」「多重国籍(たじゅうこくせき)」とも言われます。

国籍要件を満たすには、本人の意思以外に、国籍を置いている国のルールも関係してきます。国によっては「兵役の義務を終えなければ帰化申請を実施できない」などというケースもあるため、事前に確認しておくことが大切です。

 

また、日本人と外国人との間に生まれた子供に関しては、一定期間の重国籍が認められています。ただし、最終的には日本と外国のどちらかの国籍を選ばなければなりません。

 

国籍を選ぶまでの猶予期間は、日本の成人年齢(18歳)を境に、以下2つのパターンに分かれます。

 

18歳になる前に重国籍となった場合

20歳になるまでに、国籍を選択する

18歳になった後に重国籍となった場合

重国籍になってから2年以内に、国籍を選択する 

 

ただし、202241日時点で20歳以上の重国籍者、もしくは18歳以上20歳未満の重国籍者は、以下のパターンに当てはまる()ので注意してください。

 

※成人年齢の引き下げといった民法改正のタイミングに基づく線引きです。

 

20歳以上の重国籍者

22歳になるまでに、国籍を選択する

※20歳になった後に重国籍となった場合は、重国籍になってから2年以内に国籍を選択する

18歳以上20歳未満の重国籍者

2022年41日から2年以内に、国籍を選択する 

 

 

 

あとがき

帰化申請における5つ目の要件は、「国籍要件」です。

基本的に日本では重国籍は認められていないため、2カ国以上の国籍を持っている人は国籍を選択する必要があります。

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