所得税納税証明書が
必要となる場合
所得税の納税証明書が必要となる主なケースは、以下の通りです。
- 個人事業主である
- 給与所得者と事業所得がある
- 2ヵ所以上の収入がある
- 住宅ローン控除
- 年収が2,000万円を超えた
- 不動産収入や投資利益がある
- 年金収入が関係する
- ふるさと納税の寄付金控除が関係する
また、帰化申請者本人またはその同居者が会社経営(法人の取締役または監査役として登記)をしている場合は、「法人の確定申告書(控え)コピー」も別途必要になります。
所得税納税証明書が
必要となる対象者
所得税の納税証明書が必要になる対象者は、以下の通りです。
- ① 帰化申請者本人
- ② 同居者
- ③ 帰化申請者の生活費を支援している人
①は本人であるため忘れることはほとんどないと考えられますが、②の同居者の分は忘れがちなので注意しましょう。
③に関しては、仕送りをしている親や親族などが該当します。
所得税納税証明書が
必要となる期間
特別永住者の場合は、基本的に直近2年分の所得税の納税証明書が必要になります。特別永住者以外の在留資格を持っている人については、直近3年分の納税証明書が必要であることが一般的です。
ただ、所得税の納税証明書が発行できるのは確定申告を実施した期間分であるため、対象の期間で確定申告をしていない場合は提出する必要はありません。
また、所得税の納税証明書には「その1」「その2」の2点がありますので、両方を忘れずに取得しましょう。
事業をされている方は、所得税の納税証明書に加えて、消費税の納税証明書も取得するとよいでしょう。これは消費税課税対象かどうかに関係なく、提出が求められる可能性があるためです。
ちなみに消費税非課税業者の納税証明書は、金額欄に「無」という表示が入った証明書が発行されます。
所得税納税証明書の
入手方法
所得税の納税証明書は、原則として確定申告を行った税務署から発行をされます。
ただし、もし途中で引越しなどをして住所が変わっている場合は、税務署の管轄も変わっている場合が多いでしょう。その場合は、住所変更の旨を税務署に申請し、現在住所管轄の税務署に証明書を請求する必要があります。
発行手数料は1名分・1年間分・1種類分の発行につき、400円ずつです。以下を例として、発行手数料の合計について計算してみましょう。
対象者 |
期間 |
種類 |
---|---|---|
Aさん |
令和4年 |
その1 |
Aさん |
令和4年 |
その2 |
Bさん |
令和3年 |
その1 |
Bさん |
令和3年 |
その2 |
Bさん |
令和3年 |
消費税 |
上記の場合、400円×5部で合計2,000円が発行手数料になります。なお、郵送請求の場合は、請求用紙に収入印紙を貼ることで発行手数料の支払うことが可能です。
所得税の未納があった場合
納税証明書は、全ての税金を完納した状態で発行してもらう必要があります。そのため、万が一所得税の未納がある場合は、速やかに納税しましょう。完納した状態で納税証明書を発行してもらった上で、帰化申請の提出書類として使用してください。
また、分納協議(分割払い)になっている人も同様で、全ての税金を納め終えてから帰化申請を行う必要があります。
確定申告の控えも必要
帰化申請者本人またはその同居者が税務署に確定申告をした場合は、「直近年度の確定申告書(控え)のコピー」も提出する必要があります。
確定申告書(控え)のコピーについては、こちらのページをご覧ください。
個人事業主の人は
個人事業税の
納税証明書も必要
個人事業主の人は、所得税の納税証明書に加えて、「個人事業税の納税証明書」の提出も必要です。個人事業税の納税証明書は、所得税の納税証明書と同様に直近2年分が原則として必要になります。
また、個人事業税においても未納がある場合は帰化申請ができませんので、事前に全て納税しておきましょう。なお、もし個人事業税が非課税になっている人は、納税証明書の代わりに非課税であることの証明書を入手してください。